男女雇用機会均等法での訴訟は女性がだれでもできるかというとそうではありません。私は、条件があると考えています。その条件が訴訟が頻繁に行われない原因でもあります。
条件1.年功序列終身雇用制度において同じ会社に長く働いている人
均等法訴訟は、差別によって本来会社から受けるべき給与を受け取れなかった「損害賠償請求訴訟」になります。その金額は、1か月では大した金額ではありません。差別があってから20年以上労働期間がないと訴訟費用を考えての賠償請求金額として釣り合わないと考えます。
例えば、差別で1か月で1万円損×(12か月+ボーナス4か月)×20年=320万円。年功序列終身雇用においては、差別を受けなかった男性と比較すると年齢が上がるにつれ差が大きくなるので、その差額も含め500万円以上と単純に計算すればですけど。
年功序列終身雇用なんて終わってるのでは?という声がありますが、私と同世代の氷河期世代の正社員は勤続20年以上という方もいると思いますので訴訟できる可能性はあります。これから社会人という方には厳しいかもしれません。
実は、会社入社時からこの条件を知っていたので、ひょうねえは転職できなかったのです。
条件2.企業を訴訟するだけのお金を準備できる人
訴訟ハードルとしてはかなり高いです。必ず「訴訟に勝てる黄金の法則」がわかっているわけでもなく、個人が資金潤沢な企業を相手に訴訟を起こすとなると敗訴する可能性も否定できません。退職金を全額賭ける(1000万~2000万円?今後調査していきます)は覚悟しなければいけないのではないでしょうか。そうなると、高額の退職金が受け取れる大手企業にお勤めのお姉様だけになる可能性があります。退職間近になると訴訟なんてめんどうで安泰な老後を過ごせればいいと考えて訴訟しない選択も心をよぎる方も多いのではないでしょうか。
条件3.訴訟後の人生を送るだけの生活資金が確保できている人
上記の条件2で訴訟費用は退職金の話をしましたが、実際の均等法訴訟の多くは、定年退職後または定年退職間近の方が訴訟している場合が多いです。その理由として、訴訟費用もありますが、企業を訴えた女性を雇う会社があるのかという現実があると思います。訴訟する場合、「請求金額」「訴訟費用」「訴訟後の生活」を考慮すると、定年退職前後の時期にならざるを得ないと考えます。もちろん訴訟をする企業側は差別した人は誰も残ってない状態になります。
ひょうねえは、今年(2020年)48歳年女、60歳定年まで12年あります。数年後に訴訟目指すと以前書きましたが、十数年後かもしれません。訴訟を考えてる同世代の方々がいましたら、一緒に準備していきましょう。
条件4.証拠を保有している人
当然といえば当然の差別の証拠です。会社における人事ルールだとか、実際の女性昇進状況さまざまな証拠をそろえておいたほうがいいでしょう。証拠集めについても我流で行っているので、判例などを参考に今後ブログで学んだ内容を開示できたらと思います。
ちなみにすでにひょうねえが保有している証拠は、ある昇進条件についての男女差別事案、以前のブログの中で教育(研修)差別について記載しました。ほかにもいろいろ集めています。
条件5.個人よりも集団での訴訟ができるのが理想
均等法訴訟を起こす理由はさまざまあるかもしれませんが、やはり、「世の中変えたい!会社変えたい!」って思いがありませんか?でも、会社に個人で訴訟して勝訴したとしても個人の賠償金額程度では痛くもかゆくもないのではないでしょうか。やはり、金額的痛手を与えるためには、「集団訴訟」が理想だと考えます。しかし、これもハードルが高い。そもそも、対象の女性社員が多くいるのか?ということがあります。
ひょうねえの会社は、まあまあの人数の女性がいます。すでに会社を去っているお姉さま方も多くいます。私は、個人での訴訟後(勝訴)、集団訴訟を目指しています。なぜなら、老後の資金不足が言われている中、お金もらえると思ったら、人って集まりませんか?
ご期待ください!ではでは。
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